試験を試しに受けてみる
日本で働くことを考える場合も海外で働くことを視野にいれる場合も、仕事や試験合格に必要なレベル感を知ることはとても大切です。
おススメしたいのが、日本の試験であれば「数学」を、アメリカのSOA試験であれば「Exam P」をまず受けてみることです。
両方とも確率・統計の試験であり保険数理の特別な知識は必要ありません。
そのため多くの人が最初の試験としてこの科目を選んでいます。
2019年現在、日本の試験は普通は大学3年頃より、SOA試験は特に制限がないようなので、いつでも受験可能です。(実際に現在最年少20歳でSOA正会員になった人は高校生から試験を受け始めています。)
この科目だけに関して言えば、過去の試験合格率の面からも著者が受けた印象からも、日本の「数学」の試験の難易度がより高いといえるでしょう。
実際に日本で保険会社に入社後もこの「数学」の科目にどうしても合格できず2次試験に進めない人たちを数多く見てきました。
著者の印象としては、SOAの「Exam P」は“これからアクチュアリーの勉強をするための基礎知識をちゃんと身につけていますか”を問う試験であり、確率・統計の基礎を理解し、試験準備をきちんと行った人にはきちんと合格点をくれるように感じました。(試験がコンピューターで行われるため、初めての人は少し戸惑うかもしれませんが)
いずれの試験にしても、皆さんがこの試験を受けて「あ、意外にイケるかも」と思うか「やばい、難しくて歯が立たない」と思うか、これからこの仕事を目指すかどうかにおいて一つのよい腕試しになるのではないかと思います。
大学生編、後半に続きます。