悲しい現実
先ほど書いたように、著者はオーストラリアの正会員資格をアメリカの正会員資格(SOA)との相互認定により取得しました。
ここでなぜ「日本の正会員資格」を使って相互認定をしなかったのかというと、残念ながら日本の正会員資格は現在は他国の団体との相互認定がほぼ無いからです。
日本のアクチュアリー協会は国際アクチュアリー協会から公式に認定された団体なので、本来はその正会員資格は世界どこでも使える、ということにはなっているのですが、いかんせん著者の知る限り国際的な知名度がほとんどありません。
もちろん“日本の正会員資格を持ってます”とアピールすることはできますが、地域、あるいは会社によっては正会員としての扱いを受けない場合もあります。
ちなみに、著者が以前勤めていた会社の一つは、社内の規約に「アクチュアリーの業務を行う社員は、イギリス、アメリカ、オーストラリアのいずれかの正会員のみを正会員として扱う」とはっきりと書いてありました。
日本の正会員に優秀な人が多いことを知る著者としては悲しい限りですしこれは極端な例かもしれませんが、そういう現実もあるということです。