著者も数多くのアジア系のアクチュアリーと仕事をしてきましたが、彼ら彼女らの特徴として:
- かなりの割合の人が自国外の大学または大学院を卒業・修了
- ほぼ全員が母国語と英語、そして多くがさらに1~2か国語を話す
- 上昇志向が強い人も多く、積極的なキャリアアップを目指している
- 先進国のマーケットで経験を積んだ後に自国に戻り若くして高い地位に就く人も
などが挙げられます。
ハーバード大学等一部のアメリカの大学では、人種ごとに異なる合格基準を設定しているのではというニュースが出ています。
この背景には、調整をかけないとアジア系の人が合格者の大半を占めてしまう、ということがあると指摘する人もいると聞いています。
著者の印象でもアジア系の人たちは勤勉な人が多く、またアジアの人口の多さもありその分優秀な人材も数多く輩出されている印象で、歴史的に白人が多い国でも数多くの会社でアジア人が活躍の場を広げています。
アジアの一員として日本人はどうする
このようなアジア人アクチュアリーの国際的な躍進の中で、日本人はポツンと取り残されているような状況です。
もちろん、これまで大きなマーケットを持ち自国内で充分に働く場所が確保されている日本と、教育面や働く場所の面など、環境面の理由で優秀な若い人たちが自国外に打って出たくなる、あるいは出ざるを得ない状況であった一部のアジアの国々を同列に考えることは無理があるという人もいると思います。
日本人が将来も日本人独自の日本型キャリアを目指すのか、あるいはアジアの一員として国際的な競争のフィールドに打って出てキャリアを積んでいくのか、そして何より皆さん自身がどういう働き方をしたいのかを考えてみるとよいかもしれません。